「殷」王朝の遺跡その1 偃師商城

場所:河南省偃师市
時代:BC1600頃?
種別:都城
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中国最初の王朝と言われるのが、「夏」王朝。

しかし夏王朝はその実在が正式に認められているわけでは無いらしい。

いわゆる中国最初の王朝は、殷(または商とよばれる)王朝とするのが一般的である。

その商王朝初期の都とされるのが、河南省偃师市にある「偃師商城」である。

大小2つの城壁と宮城の城壁による3重の城壁で構成される。

外側城壁は、南北1700m、東西1200mで、5つの門がある。

宮城は2mの城壁で囲われ、南よりに複数の宮殿跡が密集している。

そのうちの5号宮殿は東西104メートル、南北91メートル。

いわいる囲壁城址として、外壁の侵入阻止・洪水対策の機能を持つとともに、外界や異民族と境界区分を象徴する都市として成り立っている。

すなわち、農業を営む定住民と、その富を略奪する遊牧民という構図が、中国古代城壁都市の成り立ちから見えてくる。
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# by chinafish | 2005-05-24 17:44 | 中国建築

古代中国の建築技法-「版築」

b0102720_1231339.jpg版築とは、二枚の厚板を一定の間隔に開き、平行に並べその間に土を落し込みながら突き固め、堅い層を作りそれを重ねてゆく工法。

中国古来からおもに城壁を構築する際用いられた工法で、「版筑夯土」とも言われる。

版が、板を指し、夯はつき固めるという意味。
要は、ふんだんに有る黄土と人力を用いて気長に作る安価な工法。

なんと現在でも壁や地盤改良のために用いられることがある。
非常に単純な工法が、2000年以上続いている。


万里の長城の古い部分にもこの工法が用いられており、日本の神社仏閣にも用いられた例がある。
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# by chinafish | 2005-05-23 12:32 | 中国建築

「夏」王朝の王宮 二里頭遺跡

b0102720_20465424.jpg場所:河南省偃師市
時代:BC1600頃?
種別:宮殿?

中国最初の王朝と言われ、司馬遷の『史記』においても実在したとされるのが、「夏」王朝。

厳密には、考古学上は証明されていないらしいが、中国社会科学院考古研究所は、

「二里頭遺跡が、紀元前1600年以前の夏王朝第1の都だ」

と発表している。

発掘された遺跡は、中庭を囲んで軸線上に配置された数棟の宮殿基礎らしい。
らしいと言うのは、1959年以来40回以上の調査が行われながら、いまだ全容解明には到ってないから。

1回の発掘が終わるたびに、埋め戻して農地として使用するらしいが、いかにも中国的と言うべきか?

復元模型も公表されているが、建物上部の形状はおそらく根拠のないものだろう。

はっきりわかるのは、方形・対称軸といった城址の構造が見られること。
さらに基礎は、夯土(版築=はんちく)と呼ばれる伝統的な工法ということである。
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# by chinafish | 2005-05-22 20:50 | 中国建築