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「寒食」って?

海江田万里の漢詩の風景 ≪寒食の雨≫/蘇軾

「寒食」って?_b0102720_07210.jpg年年欲惜春,春去不容惜
nián nián yù xī chūn chūn qù bú/bù róng xī
年々春を惜しまんと欲すれども、春去って惜しむを容れず



蘇軾は北宋代の政治家、詩人、書家。
号をもじった、蘇東坡(そとうば)のほうが馴染みがあります。

「寒食(かんしょく)」は、冬至から105日目、清明節の前日のことだそうで、その日は一日中、火の使用を禁じ、あらかじめ寒食用に料理を作っておいて冷たいものを食べるのだそうです。
寒食の日に火を用いないのは、その季節は風雨が厳しいからとか、晋の文公が部下の介子推を悼んでいるからとか書いてありましたが、ほんとはどうなんでしょうか。

今日紹介された「寒食の雨」は、「寒食雨二首」という詩の一部。

黄州(湖北省黄岡)に流罪となった蘇軾が、この黄州で作ったの詩で、「黄州に来て三度目の寒食を過ごした」という句で始まります。

寒食雨二首

自我来黄州,已过三寒食。
年年欲惜春,春去不容惜。
今年又苦雨,两月秋萧瑟。
卧闻海棠花,泥污胭脂雪。
暗中偷负去,夜半真有力。
何殊病少年,病起头已白。
春江欲入户,雨势来不已。
小屋如渔舟,濛濛水云里。
空庖煮寒菜,破灶烧湿苇。
那知是寒食,但见乌衔纸。
君门深九重,坟墓在万里。
也拟哭途穷,死灰吹不起。

北宋を代表する大詩人かつ文章家といわれる蘇軾は、しかし官僚としての二度も流罪となり挫折の人生を送ったそうです。

短い春を惜しむ気持が切実ですね。


by chinafish | 2008-04-17 00:07 | 成句詩句
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