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中国を読む(4/100) アヘン戦争のお勉強

矢野仁一「アヘン戦争と香港」中公文庫

アヘン戦争のお勉強をしようと思い、古本屋で手軽な本を探しました。

名著だそうです。
「歴史的名著」と、本の裏表紙に書いてある。

でも正直言って読み通すのはキツかったです。
大学の講義を聴いているみたいで、最後は力づくづくで読み終えた感じ。

昔、中国は「支那」と呼ばれましたが、今から約70年前、昭和14年に書かれたこの本でも支那と呼んでます。

アヘン戦争は、イギリスの利己的な暴力行為であり、
“半植民地状態にある支那を救出せんと努力する我が国”に敵抗するイギリスを断罪する!
という主張が時代を感じさせます。
でもとんでも本ではなくちゃんとした学術本のようです。
明治維新を経て、日清戦争を経験した明治人の気概でしょうか?

肝心のアヘン戦争のお勉強のほうは、いろいろ細かな話が載っていますが、なんせ大学の講義みたいでなかなか頭に入らない。

なんとか理解できたのは、
1)当時イギリスでは中国の茶が大変人気があったが、その見返りに中国に売るものが無かった。そこで、違法とは知りながら、イギリスはインドの植民地でアヘンを栽培し、支那に売りつけて大もうけしていた。
2)支那は、アヘンの害毒が社会的問題となり、さらにアヘン交易で国内の銀がどんどん流出しこのままでは国庫が破綻するため、アヘン交易を強制的に禁止。
3)困ったイギリスは軍艦を派遣し、交易の自由と、なぜかドサクサに紛れて香港割譲、さらに上海他5箇所の居留地を取得。

こんなところでしょうか。
正当な理由無く奪われた香港、中国に返すのが当たり前だったと知りました。

面白かったのは、イギリスに限らず、当時の支那は外国との交易を認めず、清帝国に朝貢品として納めるなら、見返りに交易を許すという形を取っていたこと。

なぜなら当時の清は何でもあって欧米の国はそれを買いたがったが、逆に欧米から書いたいものは清には無かった。だから交易など必要なかったようですね。

著者(故人)は、明治五年生まれの元京都大学名誉教授。
「満州は古来、支那領土ではなかった」なんてことも言ったそうです。
清末期に、著者は清に請われて支那へ行き、そこで教師もしてます。

当時は日清戦争後で、留学生や教師の交流が盛んな日中交流黄金期だったとか。
本よりこの方の生涯のほうが面白そうです。
by chinafish | 2007-01-22 07:56 | 中国を読む