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中国を読む7/100-アジア50年戦争の始まり

藤村道夫「日清戦争」岩波新書

アヘン戦争の次は、日清戦争をお勉強しようと思い手軽な本を探しました。
でも最近の新書は、マスコミ受けする一発芸みたいなものばかりなので、やはり古本屋にお世話に。1973年発行、34年前の本でさすがに読み辛かったです。

日清戦争は1894年~95年、今から110年以上前、さすがに生存する経験者はいないはずです。

江戸幕府が鎖国を解いたのが1854年、その後日本は「富国強兵」に努めましたが、最初に行った外国が中国上海、そして最初に起こした外国との戦争も中国との「日清戦争」。

“まず中国へ行くこと”が日本の近代化の始まりでした。

この日清戦争を機に、日本帝国主義ができあがり、
引き続きアジアを舞台とした韓国併合、日露戦争、
第一次・第二次世界大戦と1945年の敗戦まで、
なんと約50年間日本人はアジアで戦い続けています。

50年間ずっと戦争!・・これが今回の一番の発見です。
いわば50年間の中国・韓国侵略の歴史があったわけで、中国および韓国・朝鮮の人々が日本を嫌うのは当然であり、しかもそう簡単には消えないのも当りまえ。

この50年の間、日清戦争の正しい研究は禁じられていたとのこと。

戦争の発端は朝鮮における利権争い。
朝鮮の内政混乱鎮圧を理由に日本は出兵、当時朝鮮の宗主国であった清を追い出し余勢を買って旅順まで攻め込みます。

ここまでの経緯は、この本によれば戦争が起こる必然性はあまりなく、大陸へ進出したい日本がいろいろ理由をこじつけながら中国侵略に至ったのだそうです。

さらに旅順では数万人の民間人虐殺、台湾では1万人強を殺害しています。
虐殺というと「南京」をまず思い出しますが、同じ事がすでに日清戦争のころにあったようです。

日本人は何故かくも好戦的であったのでしょうか?

当時の日本国内の世相は、“連戦連勝・軍隊万歳”
この日清戦争の時代に、天皇を元帥とする大日本帝国の軍事態勢が、内閣・国会とは独立した形で確立されたことが、50年続く戦時体制の維持が可能であった理由。
食わなければ食われるという弱肉強食の世界的な帝国主義台頭が外的要因。
自前では国民を養いきれない資本・資源の乏しさが内的要因。

近代日本の方向を決めた日清戦争、軍国主義が独走したから戦争を引き起こしたわけではなく、この時代の日本全体がそれを選択したのでしょう。

現在の日本人が、この50年の重みを何らかの形で負わされるのは当然のことだと思います。
by chinafish | 2007-02-20 07:33 | 中国を読む